【共感】「朝、会社に行きたくない…」客先常駐ガチャにハズレた時の絶望感
「朝、目が覚めるたびに絶望する…」
「この現場、スキルアップどころか精神がすり減るだけだ…」
「なんで自分はこんなに運が悪いんだ…」
SESで働いていると、誰もが一度は「客先常駐ガチャ」という言葉を意識するはずです。
そして、もしあなたが今、このガチャで「ハズレ」を引いてしまい、絶望的な気持ちでこの記事にたどり着いたのなら…
その気持ち、痛いほどわかります。
僕自身もSESエンジニア時代、いくつかの現場を経験する中でとんでもない「ハズレ現場」を引いてしまった経験があるからです。
当時は本当に辛くて、「もうIT業界なんて辞めてしまおうか」と本気で悩み、抜け殻のようになりながら転職サイトを眺めている時期がありました。
でも、ハズレ現場は、あなたのエンジニア人生の終わりではありません。
むしろ、正しく対処すれば、今後のキャリアにとって大きなプラスにさえなり得ます。
この記事では、僕が地獄のようなハズレ現場から抜け出し、今では笑い話にできるまでになった経験をもとに、
- どんな現場が「ハズレ」なのか?
- ハズレを引いた時に、今すぐ具体的に何をすべきか?
- 絶対にやってはいけないNG行動とは?
これらを、誰にでも実践できるように、具体的にお話ししていきます。
この記事によって、あなたの心の中のモヤモヤが少しでも晴れて、「よし、動いてみよう」と思えてもらえると嬉しいです。
そもそも「客先常駐ガチャ」のハズレ現場とは?
「ハズレ現場」と一言で言っても、その種類は様々です。
まずは、僕が実際に経験した地獄の現場と、一般的に言われるハズレ現場の共通点を見ていきましょう。
僕が実際に喰らった地獄のハズレ現場
あれは僕がまだ経験5年目くらいのときだったと思います。
とある金融系のシステム保守の現場にアサインされた時のことです。
- 技術がレガシーすぎる:使っている言語は20年近く前のもの。もちろんドキュメントは無く、仕様を知る唯一の手段は「ソースコードを読む」か「古参の担当者に聞く」の二択。
- 人間関係が最悪:客先のプロパー社員は常にイライラしていて、質問しに行くと「そんなことも分からないのか」と言わんばかりにため息をつかれる毎日。
- 完全に放置プレイ:ろくな引き継ぎもなく、「詳しい内容はここの資料を見て」と適当に投げられるだけ。誰に何を聞けばいいのか分からず、不安なままただ時間だけが過ぎていく…。
正直、最初の1ヶ月は毎日辞めることばかり考えていました。スキルアップが見込めない焦りと、人間関係のストレスで、心身ともにボロボロでした。
あなたの現場は大丈夫?危険を知らせる5つのサイン
僕の例は少し極端かもしれませんが、以下のようなサインが複数当てはまるなら、あなたの現場も「ハズレ」の可能性が高いと言えます。
- ① スキルアップが見込めない
- 誰でもできるような単純作業(テスト、監視、資料作成)ばかり
- 使っている技術が古すぎる、またはニッチすぎる
- 周りに尊敬できるエンジニアがいない
- ② 長時間労働が常態化している
- 慢性的な残業、休日出勤が当たり前になっている
- 終電間際まで働くのが「美徳」という空気がある
- ③ 人間関係に問題がある
- 高圧的な態度を取る、パワハラ気質な人がいる
- 質問や相談がしにくい雰囲気
- SESエンジニアを明らかに下に見ている
- ④ 契約内容が守られていない
- 面談で聞いていた業務内容と全く違うことをさせられている
- 指揮命令系統が曖昧で、誰の指示に従えばいいか分からない
- ⑤ 会社の将来性に不安がある
- 開発プロジェクトのはずが、実質はヘルプデスク業務
- 現場のメンバーが次々と辞めていく
もし「これ、自分にもめちゃくちゃ当てはまる…」と感じたら、次の章で紹介する対処法を、ぜひ真剣に読んでみてください。
【本題】ハズレ現場を引いた時に、今すぐできる3つの対処法
絶望的な状況にいると、どうしても視野が狭くなりがちです。
でも、感情的にならず、一つずつ冷静に行動していくことが、状況を好転させる唯一の方法です。
対処法①:感情は捨てる。「事実」を客観的に記録する
まず、一番最初にやってほしいこと。それは「記録」です。
辛い記憶を記録するなんて…と思うかもしれませんが、これが後々、あなたの強力な武器になります。
<記録すべきことの例>
- 業務内容:契約内容と違う業務をさせられていないか?(例:「設計業務のはずが、テスターしかやっていない」)
- 労働時間:サービス残業の実態はないか?(例:退勤時間を毎日記録)
- 人間関係:パワハラまがいの言動はなかったか?(例:「いつ」「誰に」「何を言われたか」を具体的に)
なぜ記録が必要か?
それは、次のステップである「営業担当への相談」を、ただの愚痴で終わらせないためです。
感情的に「辛いです!辞めたいです!」と訴えても、営業目線では「(また愚痴か…)もう少し頑張ってみてよ」と返されて終わってしまいます。
しかし、「契約と違うこの業務を、これだけの時間やらされています」という客観的な事実があれば、営業担当も動かざるを得なくなるのです。
対処法②:自社の営業担当に「冷静」に相談する【例文あり】
記録という武器を手に入れたら、次に自社の営業担当に相談のアポを取りましょう。
ここでのポイントは、あくまで「冷静に」「相談する」というスタンスです。
感情的に不満をぶつけるのではなく、「今後のキャリアを考えて、相談したいことがある」という切り口で話すのがコツです。
<相談メールの例文>
件名: 現場業務に関するご相談
〇〇さん(営業担当の名前)
おつかれさまです。〇〇です。
現在の業務に関して、今後のキャリアプランの観点からご相談したく、
少しお時間をいただくことは可能でしょうか?具体的には、現在の業務内容(主に〇〇作業)と、
私が目指している〇〇エンジニアとしてのスキルセットに乖離があると感じており、
この状況をどのように改善していけるか、〇〇さんのご意見を伺えればと思っております。お忙しいところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
このように、あくまで「前向きなキャリア相談」としてアプローチすることで、営業担当もあなたの味方になってくれやすくなります。
面談の場では、用意した「記録」をもとに、客観的な事実を伝え、「このままではスキルアップが見込めず、会社の戦力としても貢献できない」というロジックで話を進めましょう。
対処法③:水面下で動く。「次の一手」を準備して心の余裕を作る
営業担当に相談しても、すぐに現場が変われるとは限りません。
後任が見つかるまで、プロジェクトの切れ目まで、といった理由で数ヶ月待たされるケースもザラにあります。
その間、ただ待っているだけでは精神的に持ちません。
だからこそ、水面下で「次の一手」を準備しておくことが、あなたの心のセーフティーネットになります。
具体的には、
- 転職エージェントに登録してみる
- 自分のスキルシートを更新してみる
- オンライン学習サイトで新しい技術の勉強を始めてみる
といったことです。
特に、転職エージェントに登録して、自分の市場価値を客観的に知ることは非常におすすめです。
「今のスキルでも、こんなに良い条件の会社があるんだ」
「この現場は、やっぱり市場のレベルから見ても環境が悪いんだな」
と知るだけで、「ここがダメでも、次がある」という圧倒的な心の余裕が生まれます。
この心の余裕こそが、今の辛い現場を乗り切るための最大のエネルギー源になってくれます。
絶対にダメ!ハズレ現場でやってはいけないNG行動3選
状況を好転させるための行動がある一方で、逆に事態を悪化させてしまうNG行動もあります。
辛い時ほど、突発的な行動に出てしまいがちなので、注意してください。
NG行動①:感情的に客先や自社と揉める
どれだけ理不尽な状況でも、客先の担当者や自社の営業に感情をぶつけて喧嘩するのは最悪の選択です。
業界は意外と狭いもの。悪い噂はすぐに広まり、あなたのキャリアに傷がついてしまいます。
NG行動②:無断欠勤や、突然の退職
いわゆる「バックレ」です。
気持ちは分かりますが、これも社会人としての信頼を失う行為。懲戒解雇などのリスクもあり、今後の転職活動に大きく響きます。辞めるなら、正式な手続きを踏みましょう。
NG行動③:「どうせ…」と腐って、自己研鑽を完全にやめる
「こんな現場じゃスキルアップできないし、もう勉強なんて意味ない…」
この気持ちは危険信号です。自暴自棄にならず冷静に物事を考えてみましょう。
ハズレ現場にいる時間も、あなたの貴重な人生の時間です。
その時間を腐って過ごすのか、次のジャンプのための準備期間と捉えるのかで、未来は大きく変わります。通勤時間や少しの空き時間でも、新しい技術の勉強はできます。
ハズレ現場は「良い現場」を知るためのワクチンである
僕も当時は「最悪の経験だった」と思っていましたが、今になって思えば、あの地獄のハズレ現場を経験したからこそ、
- 「良い現場」の基準が明確になった
- ヤバい現場を事前に見抜く嗅覚が身についた
- 理不尽な状況でも冷静に対処する交渉術が学べた
と感じています。
つまり、ハズレ現場の経験は、今後のエンジニア人生で「より良い環境を選ぶためのワクチン」になったのです。
そう考えると、今の辛い経験も、決して無駄ではないと思えませんか?
まとめ:絶望している暇はない。未来を変えるための一歩を踏み出そう
今回は、SESの客先常駐ガチャでハズレ現場を引いてしまった時の対処法について、僕の実体験を交えてお話ししました。
▼ 今すぐできる3つの対処法
- 事実を客観的に記録する
- 自社の営業担当に冷静に相談する
- 水面下で次の準備を始め、心の余裕を作る
今、あなたは暗いトンネルの中にいるように感じているかもしれません。
しかし、トンネルにいるからといって、立ち止まる必要はありません。
行動すれば、必ず出口は見えてきます。
この記事が、あなたの未来を切り開く最初の一歩となれば幸いです…!